人権一口メモ(2012/9/7)
今年上半期の児童虐待の実態が明らかになった。これは警察庁の調べで全国の警察が摘発した児童虐待事件は、2000年以降最多の248件(被害児童数252人)に及んだ。ただ虐待で死亡した児童の割合は過去最低だという。被害の内訳は殴ったり蹴ったりする身体虐待が178人と全体の7割を占め、わいせつな行為などの性的虐待が69人、育児の怠慢・拒否(ネグレクト)が5人となっている。
児童の虐待の増加はいずれにしても日本社会の病的側面の反映である。以前筆者は「映画で見る子どもの権利」という小本を書いたことがあるが、もっとも弱い立場にある子どもの権利が守られない社会とは、国民のほとんどが権利を守られていない社会の鏡である。
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